J2 2003シ−ズン

第23節  サガン鳥栖 VS  アルビレックス新潟   

前半早々に失点してしまった。コ−ナ−キックから上野がフリーでダイビングヘッド。
ニアサイドの選手にみんな釣られた格好で、キ−パ−とディフェンスの役割分担がはっきりとはできていないような苦い形であった。
マンマークを持たないで、ゴール前に立ちはだかる"壁"となるべき背の高い選手(例えばジェフェルソンの様な)がいなかったのが響いたのだろうか。
それにしても出鼻をくじかれた格好でなんともはや残念な失点であった。
後日、川前がゴール前で足を滑らせたと聞いたがそれが本当ならば更に悔しい、そしてもったいない失点である。

新潟は前半早々に得点したチームがよくなりがちな、意図せずして引き気味な状態(消極的な守備?)に陥る。
それはゲームプランにはなかったはずだが早々の1点がそうさせたのは間違いないだろう。
新潟が積極的にプレスに来ないこともあってか、鳥栖はボールポゼション的にはいつもの試合よりは多少高かったと思われる。
ただ、ゾ−ンに入ってきたときの新潟のプレスを見ると戦術的に鍛えられているなという印象は受けた。
鳥栖も相手ボールの時に前線から組織的にプレスをかけて、中盤で相手ボールをカットし、速攻で攻めることができればよかったのだがさすがに山口率いる新潟守備陣はそこの部分は許さなかった。

中盤を効果的に崩せないため、必然的にロングボールが多くなっていた。
しかし、セカンドボールをいままでの試合よりは多くカバ−することができ、無意味では攻撃ではなかったと思う。
たまに見せる小石や米山のドリブルでの突破がロングボールと共用することでメリハリが利いた攻撃となり、ときおり相手DFの混乱を生んでいた。
その面でいうと今回の小石のサイド起用は1対1を中盤で突破するシ−ンもあり、効果的であった。
ただ、それは相手が早々に守備に入ってしまったから小石の攻撃力が生きたというのも否めない。
守備ということを感じると小石はやはりFWで起用して欲しいと私自身は感じた。
中盤で起用したときの米山に感じるそれも同じである。
今回も残念だったのはサイドチェンジでサイドバックがボールを持ってもそこから攻撃ができなかったこと。
ドリブルで勝負に行くなり、ア−リ−クロスをあげるなり(クロスを上げるには前線の人数が足りなかったが)何かしら早い攻めへの試みが欲しかったと思う。
今節、サイドでボールを持ったときの鳴尾、ジュニ−ニョ、古川のトライアングルでの効果的な攻めは記憶にない。
確かに新潟守備陣がスペ−スを与えてくれなかったのもあるが、鳴尾がキ−プしたときにはジュニ−ニョ、もしくは古川にオフサイドになるくらいの飛び出しを見せて欲しかった。
また、サイドに3人集まるためにどうしてもゴール前が手薄になってしまう。
両サイドバックの攻撃参加、並びに攻撃の戦術は今後の課題である。

新潟は決定的プレーをはずしてしまったシ−ンもあった。前半30分頃、ロングボールをファビ−ニョが鮮やかな反転で容易に飛び込んだ鈴木をあっさりかわす。その後、左サイドをファビ−ニョが独走。
ゴール前は完全に3対3の状況で、ファビ−ニョは冷静にゴール前中央のマルクスへ折り返す。
マルクスは力が入って思い切りシュ−トしてゴール上へはずしてしまったが、素晴らしい速攻であった。
鳥栖と違ったところは、サイドを切り崩した選手が現れたときに、新潟は上野、マルクスが猛スピ−ドでゴール前に顔を出してきていた。
(マルクスは戻りをさぼって鳥栖ゴール前にいることもしばしばあったが)
鳥栖の場合は小石や米山がサイドを切り崩してもなかなかゴール前に人が揃わず、新潟の守備陣形が整ってしまってシュートまでもちこめないというシ−ンがあった。
ボールを高い位置で奪えると展開も変わってきたのだろうが…。

PKをはずした件については仕方がない…と思うしかない。
内心ははらわたが煮えくりかえっていたが、これも勉強と思って元気には次ぎ以降はしっかりと決めて欲しい。
PKを1度はずすだけでこんな思いなのだから、1試合で3回外した某アルゼンチン代表選手と、その試合の観戦者はどんな思いだったのだろうとふと考えてしまった。

さて、ベンチワークだが今回は筆者的にはまったく納得がいかない。
前半に元気がPKを外した段階でチームの勢いにかげりが見えたのでカンフル剤という意味と、ロングボールがFWに納まらない状況だったのでキープが可能な選手という意味で服部を入れて欲しかった。
服部が必ずキープできるとは限らないが少なくとも米山、鳴尾よりはポストプレーには長けている。
また、後半朝比奈が退場した直後に選手交代がなかったことも疑問である。
一度、古川がセンターバックの位置に入り、その後に鈴木がセンターバックの位置にはいる。
どちらも本職の選手ではない。ベンチには陽彦、宮川とセンターバックができる選手が控えているのである。なぜすぐに手を打たなかったのか?
試合展開的には次に1点を取られたら致命的であったのにも関わらず、である。
結局宮川が入ったのは退場から15分後の川前負傷退場時であった。
ケガに備えてベンチに残しておいたというのならばそれが当たった格好ではあったがなんとも消極的な采配ではないか。

選手の試合に勝つというモチベ−ションに関しては前の湘南戦よりもはるかに高く感じた。
米山がボールを追う姿はなんとなく耕成を思い浮かべたのだが気のせいだろうか。
観客が多くなると選手にもやる気がでるのだろう。
われわれももっと観戦の機会を多くして選手のやる気を引き出してやりたいと思う。