J2 2003シ−ズン

第24節  サガン鳥栖 VS  サンフレッチェ広島   

2戦連続のホ−ムでの試合。Road to 25000の活動の甲斐もあってか新潟戦よりも多く観客が入り、試合前からかなりの盛り上がりを見せていた。
相手は首位とは言え、勢いにかげりがある広島。ここで大物食いとしての本領を発揮したいところだ。

さて、鳥栖はまたもや前半早々に先制点を献上する。
ゴール前の混戦をクリアできず、マルセロにボールが渡り李に返してシュート。
あざやかにゴールが決まった。力を抜いてコースを狙ったシュートで、
あのコースでなかったら決まらなかったであろうという正確なミドルシュートであった。

早々に先制した広島であるが前節の新潟と違って引き気味には感じられない。
しかし、鳥栖のダブルボランチである陽彦と鈴木の運動量が非常に豊富で(とはいっても全盛期の陽彦と比べると私としてはもっと彼はできるはずだと思うが)マルセロや梅田に対するチェックも早く、ボールを自陣深くにはなかなか運ばせなかった。
井手口と宮川のセンターバックコンビも最初は不安であったのだがロングボールの対処も井手口に競らせて宮川がカバ−という役割分担もできていて確実に攻撃を跳ね返していた。

鳥栖も幾度か右サイドからチャンスを演出する。
しかしながら残念な事に右サイドバックの古川のクロスに精度がない。
あがりかけたフォワ−ドが急ブレーキをかけて後ろを向いてボールを取りにいかなければならないようなボールが2,3度続いた。
そんな中、右サイドで小石がボールを持ち、クロスをあげる。
見事にキ−パ−とDFの間をカーブしていったボールは大実の頭にぴったりとあい、同点ゴールを決めた。
小石がクロスのお手本を見せるかのような見事なゴールであった。

小石は2点目もアシストする。
上村が倒れてバランスがくずれた所をボールをカットして、最後は左サイドでボールを受けた小石がゴール前でキ−パ−の動きを冷静にみて
鳴尾へパス。鳴尾の逆転ゴールにスタジアムのボルテージは最高潮であった。

後半は防戦一方であった。鳥栖は後半開始と同時にやや引きすぎの感をうけた。
クリアボールがひろえない、というよりひろう選手がいないので自動的に広島の波状攻撃を受ける。
さすがにベンチも上がれ、上がれと指示を出し後半10分くらいにボールが落ち着くとやっとディフェンスラインもわずかながら上昇し、たまにカウンターを見せたりもした。
しかしロングボールは前半よりもディフェンスラインに吸収するがごとく引いたサンパイオがことごとく跳ね返す。
サンパイオは攻撃では突出したプレイは見せなかったが中盤の底をきっちりと守っていた。

勝ち点3が欲しい広島の攻撃は止まらない。
特に相手右サイドの駒野が前半にも増して勢いよく飛び出しを見せる。
ドリブル、クロス、ポジショニングすべてにおいて秀でた動きを見せていた。
祥朗、陽彦にマークの受け渡しをするひまも与えずに突破してシュートするシ−ン、鳴尾と小石(鈴木だったか?)の二人をスピ−ドのあるドリブルでぶち抜いてクロスをあげるシ−ン等々、レベルの違いを見せるプレイも数々あった。
クロスも鳥栖の嫌がる所に早くて正確なボールを供給し、久しぶりに相手チームながら彼のプレーに魅入ってしまった。

結局鳥栖は終了2分前にセットプレイから同点にされてしまった。
しかしながら後半はよく耐えたと思う。体をはったディフェンスも随所に見せ、同点にされてしまったが広島相手に私的には満足のいくゲームであった。

結果論であるが惜しむらくはベンチワークである。
米山が交代で入ったのだが露骨なまでのチェイシング、セットプレイでの高さへの対策としてやはりジェフェルソンの方が良かったのではないかと思う。
ドリブル突破での一発カウンタ−を狙って試合を終わらせるべく米山を入れたのかもしれない。
米山が1点取ればベンチの勝利であったが今回は残念ながら同点にされてしまった。

鳥栖でひとつ気になったのがジュニーニョが今回少し視野が狭かったのではないかと思った。
鳴尾が右サイドにフリーでいるのにボールを渡さない場面や、
大実がヘッドで競りにいっている場面で自らも競りに加わって結局ボールを逸する場面等々。
早めのクロスを上げればゴール前にフリーの選手がいるときもドリブルにこだわってボールを奪われたりと球離れが悪いような場面もいくつかあった。
決して受け手の動きが悪いわけではなかったのでもっと味方を信頼してもよいのではと思うがどうだろう?
大実にボールを渡してポストとして利用してワンツ−で受けることや
鳴尾にはたいて自らゴール前に上がりスル−パスやクロスを受けるようなプレー等人を生かして自分も生きるプレーも身につけて欲しいと思う。
もちろんドリブル突破を計ろうとする積極性はいいのだが、特に組織で闘わないと苦しい鳥栖であるので連携を深めていくことも大事にしてもらいたい。
ひとつ良いプレイだと思ったのはポストでうけた大実が縦の関係になっていた鳴尾へ戻し、その間を利用してジュニーニョが飛び出しを見せた。
残念ながら鳴尾のパスはオフサイドにはなったのだがこの攻撃を続ければいつかジュニーニョにもゴールゲットのチャンスは訪れると思う。

さて審判に目を向けるが、試合開始早々鈴木がイエローカードを受ける。
あのファ−ルでイエローカードがでるならばこれからどれだけカードがでることかと先を思いやったがその後は同じ様なファ−ルをどちらのチームが犯してもカードはでない。
審判の基準が定まらない試合は往々にして試合はおもしろくなくなるものであるが両チームの選手のアグレッシブなプレイによっていい意味で期待を裏切り見応えのあるいい試合であった。

次回のホ−ムは福岡とのダ−ビ−マッチ。前回の対戦の屈辱を晴らすべくがんばって頂きたい。