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Jリーグ Division2 2005シーズン
第7節 サガン鳥栖 2 - 0 ベガルタ仙台 2005/4/21 日曜日にベガルタ仙台との一戦が行われた。日曜日唯一のJ2ゲームであるにもかかわらずスカパーでは放送されないという残念な放送スケジュールであったが、現地からその気持ちを一掃させてくれる会心のゲーム運びの勝利の報を聞けてよかった。試合は両チームの守備意識の違いが如実に現れたゲームとなった。 今回のレポートは鳥栖と仙台で同じような攻めが見られた場面を比較しながらまとめている。予め断っておくがテレビのみでの観戦であるので仙台の選手名が間違っているかもしれないが間違いを見つけたとしても一笑に付していただきたい。(自信がない選手はそういう記載をしているので) ◆ 1得点目解析 鳥栖の1点目は見事な連動した動きが目立ったシーンであった。ひとつひとつの動きを連続の図で表してみた。 くさびを入れる時の図
まずは根引のミスキックを長谷川が拾った場面である。長谷川がボールを拾った瞬間、奈良崎が長谷川の後方にいたのだが回り込んで右サイドへとランニングを始める。同じタイミングで右サイドのスペースを見つけた鈴木師匠もそのスペースへ向かって猛然とランニングを始める。新居もその動きを感じたのか鈴木師匠のフォローへ向かう。この段階で右サイドのスペースを突いていくというチームとしての狙いが伺える。 奈良崎は右サイドでフリーであったがボールをもらわずにこのときに長谷川に対して指示を出す。その指示は鈴木師匠に対してくさびをいれろという指示であった。ビデオを撮っている方がいらっしゃったら再度見てみると分かると思うが奈良崎が長谷川に対して前に入れるように手で鈴木師匠を指さして合図をしている。くさびのボールが蹴られた瞬間も奈良崎は右サイドのスペースを狙ってランニングを行う。 鈴木師匠にボールが入った時の図
さて、くさびのボールが入った瞬間の仙台のディフェンスを見てみよう。長谷川には梁勇基、奈良崎には村上(と思われる)がついている。筆者的にはこのままこの2人(赤色のMFマークで表示)がマークにつくのかと思っていた。根引(赤色のDFマークで表示)は鈴木師匠へのボールに対してパスカットを狙ってスライディングを行う。この段階では鳥栖の前線の選手にはすべて仙台ディフェンスのマークがついている。仙台としてはセンターバックの根引がひっぱられた格好だが一応すべての鳥栖の選手をつかまえているのでこの段階ではゴール前の守備の意識がなかったことはミスとは言えないだろう。 しかしながらここから鳥栖の選手に連動したフリーランニングが生まれる。根引がボールへ触るが鈴木師匠がこのボールを自らフォロー。奈良崎は当然開いた右サイドのスペースへ。鈴木師匠がボールをキープすると分かった瞬間に長谷川、義希がおびきだした根引のスペースをつくようにゴール前のスペースへと走り込む。このとき偶然の産物なのか、戦術的に裏付けられた必然の結果なのか、義希がニアサイドへ向い、長谷川中央へと走り込む見事なクロスの動きが完成されている。 クロスがあがるシーン
鈴木師匠がボールを奪って右サイドを走る奈良崎へパスを送ったとき、村上(ビデオなので曖昧だが)は既に奈良崎を見失っていた。梁勇基も同じように既に長谷川を見失っている。鳥栖の二列目、最終ラインの選手の際だったランニングが仙台のマークをいともかんたんに振り切っているのである。 このときに奈良崎へ出されたボールに対してチェックを行ったのも根引であった。ここまでセンターバックの選手をおびきだしたらこっちのものである。案の定、仙台はボールサイドに選手が集まってゴール前の守備がおろそかになっていた。義希がクロスの走りでニアに入ってきて森川を引っ張ってきている動きも見逃せない。長谷川が質のいいランニングで梁勇基を振り切ったまま奈良崎の冷静なセンタリングを左足でしっかりと決めるのだが、この一連の動きはゴールに値する素晴らしい動きであった。 しかし、根引は新居との争いからのパスミスから始まり、くさびがはいる鈴木師匠へのタックル、そして最後は右サイドを駆け上がる奈良崎へのチャージと1人でボールサイドへ向かって孤軍奮闘であった。だがしかしこれこそが仙台ディフェンス陣のマークの受け渡しやゾーン守備の意識がないことの象徴だと思ったが如何に。 ◆ 鳥栖の守備意識 さて、仙台攻撃陣も手をこまねいて見ていたわけではない。鳥栖の攻撃陣と同じく中盤の選手がフリーランニングでチャンスを作ろうとする動きはもちろんあった。しかし鳥栖の中盤、特に飯尾の守備は仙台のそれを遥かに越える質のよい守備組織であった。 仙台攻撃陣、くさびのボールが入る前
このシーンでは鳥栖のDFが前線へパスミス。それを仙台の中盤の選手がひろって中央へドリブル。この時に大柴が奈良崎の背後を狙うべくランニングを始める。青いMFマークは梁勇基。このときは宮原と長谷川がボール保持者へプレスに向い右サイドにスペースをつくっている。そのスペースを狙って仙台の中盤の選手があがってくる。図はあがってきた仙台の選手へボールが出されたシーンだ。
仙台の赤MFの選手はダイレクトで大柴へと向かってくさびのボールをいれる。大柴がサイドに流れてボールを受け、上がってくる選手のためにためを作る。くさびのボールを入れた瞬間、赤MFの選手と梁勇基はその背後を狙ってフリーランニングを始める。先ほどの鳥栖の長谷川がゴールを決めたときと同じようにサイドに流れたFWへくさびのパスからその背後のスペースを狙う飛び出しという構図である。ところが…
大柴のポストプレイから梁勇基へボールを渡し、そこから赤MFの選手にボールが出された。右サイドをあがってきた赤MFの選手には長谷川がマーク。中央からサイドへクロス気味にランニングを続けて入ってきた梁勇基には飯尾が始終見逃さずにチェックにはいる。長谷川がセンターライン付近からゴールラインまで選手を見逃さずしっかりとマークにつき、飯尾も飛び出してくる梁勇基を離さずにチェックしているために井手口、八田のセンターバックはゴール前を離れる必要がなく、クロスがあがっても余裕で対処できている。 昨年、松本監督が言ってきたゾーンとマークの併用という守備組織を垣間見ることができ日々成長している鳥栖の選手を頼もしく思ったシーンであった。 次節の山形戦では現在売り出し中の佐々木という素晴らしいサイドハーフの選手がいるが、この守備を続けていけば決して臆するような相手ではない。土曜日は是非ともホームの大観衆の前で勝利という最高の酒の肴が欲しいところだ(笑)
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