|
Jリーグ Division2 2006シーズン
第12節 サガン鳥栖 2 - 0 モンテディオ山形 2005/5/5 試合前の重々しい雰囲気からは想像もつかぬ大量点で快勝をあげた愛媛戦。その試合のあとに奇数のチーム数で構成されるJ2ならではの"1回休み"によって山形戦までの日程が空いてしまったサガン鳥栖。快勝の後に期日が空いてしまう事に対して嫌な気持ちを持った方も多かっただろうが、サガン戦士達はこの期間を有意義な休養期間という形で使うことができて山形戦でも素晴らしい勝利をあげてくれた。 ◆ ツートップの連動性
※ 図は『SKY PerfecTV! (2006/11節 サガン鳥栖 VS モンテディオ山形)』より引用 サガンのツートップは昨年の鈴木、新居のツートップに変わって今年は藤田、新居が組むことが多くなっている。昨年は第2節からゴールを奪った鈴木に対して、藤田にはまだゴールが生まれていないが彼の特徴を生かしたポストプレーはサガンのFWにおいては貴重な存在となってきている。ツートップはお互いを生かす動きが非常に重要であるが、最近の藤田と新居は動き出しにおいて非常に連携が取れてきたと筆者は感じる。図はツートップがお互いを生かすためにまったく異なる動きを行ったわかりやすい例である。 キーパーのパスからディフェンスラインでボールをまわして左サイドの高地にパスが入る。ツートップは山形ディフェンスラインの押し上げに身を任せつつオフサイドの位置にいる状態。 ここで高地からのボールを引き出すためにツートップが一斉に動き出しを始める。ツートップがオフサイドの位置からディフェンスラインを見ながら同時に左サイドへとランニングを始める。初めは藤田が左サイドの裏へのスペースへ要求するが、自らオフサイドであったために、くさびのボールを受けるべく引いてきて山形ディフェンスをひきつける。 新居は藤田が引いてボールを受けようとしたのを見越してそのスペースを使うべくそのまま裏へのボールを要求。高地の精度のよかったボールも手伝って新居が前線でキープして最後は義希のシュートを引き出す。 ツートップはお互いの動きを理解し、そしてどちらかを生かすために他方が犠牲にならなければいけないのだが、引いてボールを受ける藤田に対して、飛び出してボールを受ける新居というこのシーンは典型的な例ではなかろうか。 さて、この状態で新居が飛び出してボールを受けてキープしたときに藤田にシュートのチャンスはあるだろうか?藤田は山形ディフェンス陣を自陣方向へひきつけている状態。新居の動きを生かすためにいわば囮となっている状態である。藤田に得点が生まれない事を憂いている方もいらっしゃると思うが、チームの中での彼の役割からいくとなかなかシュートチャンスが訪れないのは成り行き上仕方がない部分でもある。ま、後半12分のユンのパスからつかんだシュートチャンスをキーパー正面に打ってしまった場面は決めて欲しかったが(笑) 裏へ抜け出した新居へボールが出た後に必要なのは如何にシュートにつなげるかという点であるが、新居にボールが出たときにまずフォローに行って欲しいのは中盤の選手。ここでは義希がシュートを放ったが、新居に長いボールがでた瞬間に中盤がもっともっと早いサポートを行ってもっと早くシュートへと結びつける事が重要だ。 ◆ サイドの裏のケアについて
※ 図は『SKY PerfecTV! (2006/11節 サガン鳥栖 VS モンテディオ山形)』より引用 最近気になっている場面から。サガン鳥栖は選手の配置上、サイドバックが攻撃に参加することが多いがそのサイドバックの裏を狙われる逆サイドからの長いボールをうまく処理できていない。 図1は試合開始早々にレアンドロのクロスから財前のボレーシュートを浴びる場面であるが、レアンドロの裏への抜け出しにおいて、逆サイドのディフェンスの2人が完全に財前に置いていかれている。相手ゴール前のフリーキックからのカウンターを浴びたシーンであるが完全に1点もののシーンであった。 図2においても右サイドバックがしぼって3枚が中央にいるが長いボールが入ってオフサイドを取れるわけでなく、かと言ってしっかりとマークについているわけでなく、佐々木から長いボールが入るとレアンドロにトラップ1発で交わされてシュートを浴びてしまう。 攻撃に出ようとする動きの中でボールを奪われてしまうと守備への切り替えを素早く行わないといけないサイドバックというポジションは非常に重労働なポジションだとは思うが、ひとつひとつの守備をおろそかにしてしまってはあっというまに失点のピンチを迎える。こういった点は次節以降にしっかりと修正して欲しいところだと感じる。 ◆ ユジン一辺倒に変わったコーナーキック 最近、サガンのセットプレーが変わりつつあるのを皆様は感じていらっしゃるだろうか?愛媛戦で初ゴールをあげたユジンであるが、愛媛戦のセットプレー、特にコーナーキックはすべてと言っていいくらいにユジンにボールを合わせてきている。もちろん、山形戦でもコーナーキックは2回あったが前半40分、後半18分、共にファーサイドにいるユジンを狙ったボールとなっている。 筆者はこのユジンを狙ったボールというのを大歓迎したい。彼は高さにおいて絶対的にな強さを誇っているので例えその動きが読まれたとしてもユジンがボールに触れる確率は非常に高い。そのユジンを狙っているという基本線において毎回必ずニアサイドに誰かが飛び込み、そして不意をついて早いボールがニアに入ったりするとユジンに気が行っている隙を狙ってニアサイドでも得点の機会も生まれる。サガンのコーナーキックの怖さを相手チームに与えるには徹底したユジン狙い。それが一番の近道ではなかろうか。 この試合の後に行われた徳島戦では残念ながらスコアレスドロー。第一クールを勝ち越しで終えることができなかったが、第二クール初戦の神戸戦で是非ともリベンジを。
|